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2006.02.16

芋俵(いもだわら) 落語

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芋食って屁をこいて……。落語にはよくあることです。

泥棒三人組。

ある警戒厳重な店へ押し入るため、一計を案じる。

まず、一人が芋俵の中に入り、
仲間二人が「少しの間、店の前に置かせてください」と頼み込む。

店の方ではいつまでたっても取りにこないから、
迷惑して俵を店の中に入れる。

夜が更けてから、
中の一人が俵を破って外に出て、
心張り棒を外し、待機していたあとの二人を導き入れる、
とまあ、こんなふうにいけばよかったが、いかない。

小僧が俵を中に入れる時、
逆さに立ててしまったから、俵の中の泥棒、
身動きが取れず四苦八苦。

しかし、声は立てられない。

そのうち小僧と女中が、
俵の芋をちょいと失敬して、蒸かして食べよう、
どうせ二つや三つならわからないと示し合わせ、
小僧が俵に手を突っ込む。

逆さだから、上の方が股ぐらあたり。

そこをまさぐられたから、
泥棒、くすぐったくて我慢できなくなり、
思わず「ブッ」と一発。

小僧「おやおや、気の早いお芋だ」

【うんちく】

狂言がルーツ

狂言「柑子(こうじ)俵」を基にしたといわれます。

笑話としては、明和4年(1767)刊「友達ばなし」中の「赤子」、
安永2年(1773)刊「聞上手」中の「いもや」などが
原話として挙げられます。

後者では、だんなと芋売りの会話になっていて、
だんなが、芋一升24文を18文に値切っているところへ、
隣の男が出てきて、「いくらでお買いですか」
と言いながら、屁をプッとひったので、芋売りが
「モシだんな、商売の邪魔は困ります」
と言う、分かったような分からないような小咄です。

上方落語でも、まったく同じ筋で、題だけがそのものずばり
「芋屁」といいます。

芋俵

焼芋屋が、神田多町の市場で
川越芋を俵でまとめて買ったものです。

焼芋は、寛政5年(1793)の暮れに、
本郷四丁目の番屋で、
番太郎がアルバイトに焙烙で焼いたものを
売り出したのが起源とか。

小さん系の滑稽噺

代々の柳家小さんに受け継がれた噺で、
故・五代目小さんも得意にしていました。

CDは、五代目と、その兄弟子の
六代目蝶花楼馬楽のものが
現在出ています。

軽く罪のない、他愛ない噺なので、
現在もよく高座に掛けられています。

タネ本「柑子俵」

大蔵流の集狂言(主人公やテーマで分類しにくい
雑多なジャンル)の一つで、そのあらすじは、

●年の暮れ、山に住む柑子(みかんの原生種)売りが、
季節のものであるので、都で売りさばいて
安楽に年を越そうと、柑子を俵に詰めて担ぎ、
とある里にさしかかった。ところが、ちょうど
日が暮れたので、その里の知人に俵を一晩預け、
翌朝取りに来ると言って立ち去る。 

その家の子供が俵を見つけ、
中身の柑子を全部食べてしまう。

見つかれば叱られるので、始末に困った子供は、
一計を案じて鬼の面をかぶり、
柑子の代わりに俵の中に入って一夜を過ごす。

さて、夜が明け、柑子売りが戻ってきて、
主人に礼を言い、荷を受け取って出発するが、
どうも昨日より重い。不審に思って俵を下ろし、中をのぞいたとたん、
恐ろしい面をかぶった子供が飛び出し、
「さあ、取って食うぞ」と脅したので、柑子売りは肝をつぶし、
悲鳴をあげて舞台袖に逃げ出す。
「やるまいぞ、やるまいぞ……」で幕。

というものです。
いつごろから、柑子が芋に摩り替わったのかは、
よく分かりません。

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